確率変数の期待値の性質を理解する。期待値の和や期待値の線型性の解説

確率変数の期待値には、基本的な性質がいくつかあります。

まず確率変数について軽くおさらいした後で、確率変数の期待値について成り立つ性質を見ていきましょう。

期待値の言葉の定義

期待値はざっくりいうと、確率分布の性質を表す指標の1つであり、ある確率変数から無限にサンプルを取得した際の平均の値というべき値です。

細かい確率変数の定義については、下記の記事を参照ください。

確率変数の期待値について徹底解説
確率変数の期待値は、機械学習の学習をする中で、非常によく登場する概念です。確率変...

期待値の線形性

確率変数の演算においては、下記のような線形性が成り立ちます。

今、2つの確率変数$X$と$Y$が存在した時、この2つの確率変数の線形和において、下記のような性質が成り立ちます。

確率変数の期待値の線型性
\begin{equation}
E[aX + bY] = aE[X] + bE[Y]
\end{equation}

和の期待値は期待値の和

(1)の期待値の線型性の公式は、どのような確率分布においても成り立ちます。

今回ですが、(1)が使える一例として、和の期待値は期待値の和とよく呼ばれる公式を紹介します。(1)式において、$a=1, b=1$の時の場合です。

\begin{equation}
E[X + Y] = E[X] + E[Y]
\end{equation}

これがよく、様々な確率分布の期待値の導出の際に使われる式となっているので覚えておきましょう。例えば、二項分布の期待値の導出などにも(2)の公式は利用されることになります。

確率変数の定数倍の期待値

ある確率変数$X$をa倍した確率変数$aX$の期待値は次のような関係式が成り立ちます。

定数倍の期待値
\begin{equation}
E[cX] =c E[X]
\end{equation}