「吊り橋のケーブルはなぜあの形をしているのか」という問いを考えたことはないでしょうか。重力に引かれてたるむケーブルの曲線は、直感的には放物線のように見えます。しかし実際に力学を解いてみると、その形は $y = a\cosh(x/a)$ という式になります。パラボラではなく、双曲線コサインが登場するのです。
このような「なぜここで $\cosh$ が?」という驚きを生むのが、双曲線関数の魅力です。三角関数とよく似た顔を持ちながら、指数関数から生まれ、微分方程式の解や統計力学の分配関数など、理工系のいたるところに顔を出します。
双曲線関数が現れる代表的な場面は2つあります。一つは微分方程式の解:$y” = y$ の解が $\sinh x$ と $\cosh x$ であり、熱伝導・弾性ロッド・電気回路の定常解に出てきます。もう一つは深層学習の活性化関数:$\tanh$ がシグモイドと並んでRNNや線形変換の出力に広く使われます。
本記事の内容
- 双曲線関数 $\sinh$, $\cosh$, $\tanh$ の定義と指数関数からの構成
- 特殊値($\sinh 0 = 0$, $\cosh 0 = 1$)と基本的な性質
- 基本恒等式 $\cosh^2 x – \sinh^2 x = 1$ の証明
- 加法定理・各種恒等式
- 微分・積分公式(三角関数との比較を通じて)
- マクローリン展開($\cosh$ と $\sinh$ を1行ずつ丁寧に)
- 逆双曲線関数($\mathrm{arcsinh}$, $\mathrm{arccosh}$, $\mathrm{arctanh}$)と対数表現
- 三角関数との対応(単位円 vs 双曲線)
- 懸垂線(カテナリー)への応用と導出
- Python による数値検証と可視化
前提知識
この記事を読む前に、以下の記事を読んでおくと理解が深まります。
双曲線関数とは何か
直感的なイメージ:eˣ と e⁻ˣ の足し算・引き算
指数関数 $e^x$ のグラフを思い浮かべてください。$x$ が正のとき急増し、$x$ が負のとき急減します。一方 $e^{-x}$ は逆の形で、$x$ が正のとき急減し、負のとき急増します。
この2つの曲線を足して2で割ると、偶関数(左右対称で必ず $\geq 1$)になります。これが $\cosh x$(ハイパボリックコサイン)です。引いて2で割ると、奇関数(点対称で原点を通る)になります。これが $\sinh x$(ハイパボリックサイン)です。
つまり双曲線関数は、指数関数の「対称成分」と「反対称成分」を分離した関数です。フーリエ解析で偶数成分・奇数成分に分解する発想と同じ構造を持っています。
$$ \boxed{\cosh x = \frac{e^x + e^{-x}}{2}, \quad \sinh x = \frac{e^x – e^{-x}}{2}} $$

左のパネルでは $e^x$(橙の破線)と $e^{-x}$(紫の破線)の平均が青い実線 $\cosh x$ になっています。右のパネルでは差の半分が赤い実線 $\sinh x$ になり、$x > 0$ 側(差が正)と $x < 0$ 側(差が負)で面積が対称にあります。このように視覚的にも「偶関数 / 奇関数」の構造が確認できます。
定義式
指数関数を用いた厳密な定義をまとめます。
$$ \boxed{\sinh x = \frac{e^x – e^{-x}}{2}} $$
$$ \boxed{\cosh x = \frac{e^x + e^{-x}}{2}} $$
$$ \boxed{\tanh x = \frac{\sinh x}{\cosh x} = \frac{e^x – e^{-x}}{e^x + e^{-x}}} $$
「sinh」は「ハイパボリックサイン」、「cosh」は「ハイパボリックコサイン」、「tanh」は「ハイパボリックタンジェント」と読みます。Pythonでは np.sinh(x), np.cosh(x), np.tanh(x) でそのまま計算できます。
その他の双曲線関数
三角関数と同様に、逆数関数も定義されます。
$$ \mathrm{csch}\, x = \frac{1}{\sinh x}, \quad \mathrm{sech}\, x = \frac{1}{\cosh x}, \quad \coth x = \frac{1}{\tanh x} $$
これらは主に積分の公式に登場しますが、本記事では $\sinh$, $\cosh$, $\tanh$ の三関数を中心に解説します。
3関数のグラフを一度に見ておきましょう。

このグラフから、3つの重要な特徴が読み取れます。$\cosh x$ は偶関数で最小値が $1$($x=0$ で達成)、$\sinh x$ は奇関数で全実数で単調増加、$\tanh x$ は $x \to \pm\infty$ で $\pm 1$ に漸近する有界な関数です。三角関数と形は似ていますが、値域・周期性・漸近挙動が大きく異なります。
次に、グラフの特徴として最もよく問われる特殊値を押さえましょう。
特殊値:sinh 0, cosh 0, tanh 0 の値
直接代入で確認
$x = 0$ を代入するのが最も確実な方法です。$e^0 = 1$ なので:
$$ \sinh 0 = \frac{e^0 – e^{-0}}{2} = \frac{1 – 1}{2} = 0 $$
$$ \cosh 0 = \frac{e^0 + e^{-0}}{2} = \frac{1 + 1}{2} = 1 $$
$$ \tanh 0 = \frac{\sinh 0}{\cosh 0} = \frac{0}{1} = 0 $$
まとめると:
$$ \boxed{\sinh 0 = 0, \quad \cosh 0 = 1, \quad \tanh 0 = 0} $$
この3値は非常に重要です。特に $\cosh 0 = 1$ は「$\cosh x$ の最小値は $1$ である」という事実を直接表しています。$\cosh x \geq 1$ がすべての実数 $x$ で成り立つのは、$e^x + e^{-x} \geq 2\sqrt{e^x \cdot e^{-x}} = 2$(相加相乗平均)から来ています。
周辺の値
$x = 0$ の近くでは以下のような値を取ります(Python で数値確認)。
$$ \sinh(\pm 1) = \pm 1.1752, \quad \cosh(\pm 1) = 1.5431, \quad \tanh(\pm 1) = \pm 0.7616 $$
$$ \sinh(\pm 2) = \pm 3.6269, \quad \cosh(\pm 2) = 3.7622, \quad \tanh(\pm 2) = \pm 0.9640 $$
$\tanh$ は $x = 2$ 程度で既に $\pm 0.96$ と $\pm 1$ に近づいていることが分かります。

グラフ上で $x = 0$ の3点をマークしています。$\sinh 0 = 0$ と $\tanh 0 = 0$ は原点に重なり(どちらも奇関数)、$\cosh 0 = 1$ はy軸上で高さ $1$ の点です。$\cosh x$ が $y = 1$ の破線(グラフ下側の点線)に接している様子も確認できます。
特殊値を押さえたところで、次は3つの関数の間に成り立つ最重要の恒等式を見ていきましょう。
基本恒等式:cosh²x − sinh²x = 1
三角関数の恒等式との対比
三角関数では $\cos^2\theta + \sin^2\theta = 1$ が基本恒等式です。双曲線関数の対応する式は:
$$ \boxed{\cosh^2 x – \sinh^2 x = 1} $$
符号が違う点に注意してください。三角関数ではプラス、双曲線関数ではマイナスです。この符号の違いが「双曲線」という名前の由来にもなっています。
証明:展開して直接計算
定義式を代入し、直接展開します。
$$ \cosh^2 x – \sinh^2 x = \left(\frac{e^x + e^{-x}}{2}\right)^2 – \left(\frac{e^x – e^{-x}}{2}\right)^2 $$
それぞれ2乗して展開すると:
$$ = \frac{(e^x + e^{-x})^2}{4} – \frac{(e^x – e^{-x})^2}{4} $$
ここで $(a+b)^2 = a^2 + 2ab + b^2$, $(a-b)^2 = a^2 – 2ab + b^2$ を使うと:
$$ = \frac{(e^{2x} + 2 + e^{-2x}) – (e^{2x} – 2 + e^{-2x})}{4} $$
$e^{2x}$ と $e^{-2x}$ の項が打ち消し合い、$2$ と $-(-2)$ だけ残ります:
$$ = \frac{4}{4} = 1 $$
これで恒等式が示されました。展開の鍵は「$(a+b)^2 – (a-b)^2 = 4ab$」という公式で、$a = e^x, b = e^{-x}$ とすると $4ab = 4e^x \cdot e^{-x} = 4$ となり、分母の $4$ と打ち消し合って $1$ になります。
双曲線との関係
この恒等式は、$(\cosh t, \sinh t)$ が直角双曲線 $x^2 – y^2 = 1$ 上の点であることを意味します。三角関数 $(\cos\theta, \sin\theta)$ が単位円 $x^2 + y^2 = 1$ 上の点であることと完全に対応しています。

左パネル(単位円)では、媒介変数 $\theta$ に対して $(\cos\theta, \sin\theta)$ が円周上を一周します。右パネル(双曲線)では、媒介変数 $t$ に対して $(\cosh t, \sinh t)$ は双曲線の右枝のみ($x > 0$ 側)を移動します。$\cosh t \geq 1$ なので、左枝($x < 0$ 側)は到達できません。この「片枝のみ」という制約が、三角関数との大きな違いです。

右のパネルでは $\cosh^2 x – \sinh^2 x$ を計算した結果(緑線)が赤い破線($y = 1$)に完全に一致しているのが分かります。左パネルでは2つの曲線の差が常に一定($= 1$)であることが面積として可視化されています。数値計算上は $|x|$ が大きくなると浮動小数点誤差で $10^{-12}$ 程度のズレが生じますが、理論上は厳密に $1$ です。
基本恒等式を理解できました。この恒等式から派生する諸公式を、実際に使う場面とともに見ていきます。
基本的な性質
偶奇性
$\cosh x$ は偶関数($y$ 軸対称)、$\sinh x$ は奇関数(原点対称)です。$x$ に $-x$ を代入して確認します。
$e^{-x}$ と $e^x$ を入れ替えると:
$$ \cosh(-x) = \frac{e^{-x} + e^x}{2} = \cosh x \quad \text{(偶関数)} $$
$$ \sinh(-x) = \frac{e^{-x} – e^x}{2} = -\frac{e^x – e^{-x}}{2} = -\sinh x \quad \text{(奇関数)} $$
$$ \tanh(-x) = \frac{\sinh(-x)}{\cosh(-x)} = \frac{-\sinh x}{\cosh x} = -\tanh x \quad \text{(奇関数)} $$
偶奇性を使うと、$x < 0$ の値を $x > 0$ の値から簡単に求められます。
極限での振る舞い
$x \to +\infty$ のとき $e^{-x} \to 0$ なので、$e^x$ 項が支配的になります:
$$ \sinh x \approx \frac{e^x}{2}, \quad \cosh x \approx \frac{e^x}{2} \quad (x \to +\infty) $$
したがって両者は指数関数的に増大し、比を取ると:
$$ \tanh x = \frac{e^x – e^{-x}}{e^x + e^{-x}} = \frac{1 – e^{-2x}}{1 + e^{-2x}} \to \frac{1 – 0}{1 + 0} = 1 \quad (x \to +\infty) $$
同様に $x \to -\infty$ で $\tanh x \to -1$ となり、$\tanh x \in (-1, 1)$ が成り立ちます。
その他の恒等式
基本恒等式 $\cosh^2 x – \sinh^2 x = 1$ から派生する公式です。
両辺を $\cosh^2 x$ で割ると:
$$ 1 – \tanh^2 x = \mathrm{sech}^2\, x $$
倍角の公式(加法定理を $y = x$ とした特殊ケース):
$$ \sinh 2x = 2\sinh x \cosh x $$
$$ \cosh 2x = \cosh^2 x + \sinh^2 x = 2\cosh^2 x – 1 = 2\sinh^2 x + 1 $$
これらを変形すると半角の公式が得られます:
$$ \cosh^2 x = \frac{\cosh 2x + 1}{2}, \quad \sinh^2 x = \frac{\cosh 2x – 1}{2} $$
性質を一通り押さえたところで、三角関数にない「加法定理の符号の違い」を詳しく見ておきましょう。
加法定理
三角関数では $\cos(x+y) = \cos x \cos y – \sin x \sin y$(マイナス)ですが、双曲線関数では:
$$ \boxed{\cosh(x + y) = \cosh x \cosh y + \sinh x \sinh y \quad \text{(プラス)}} $$
$$ \boxed{\sinh(x + y) = \sinh x \cosh y + \cosh x \sinh y} $$
$$ \tanh(x + y) = \frac{\tanh x + \tanh y}{1 + \tanh x \tanh y} $$
証明(sinh の加法定理)
定義式を代入して展開します。
$$ \sinh x \cosh y + \cosh x \sinh y = \frac{e^x – e^{-x}}{2} \cdot \frac{e^y + e^{-y}}{2} + \frac{e^x + e^{-x}}{2} \cdot \frac{e^y – e^{-y}}{2} $$
各項を展開します(分母はすべて $4$):
$$ = \frac{(e^x – e^{-x})(e^y + e^{-y}) + (e^x + e^{-x})(e^y – e^{-y})}{4} $$
分子を展開すると:
$$ = \frac{e^{x+y} + e^{x-y} – e^{-x+y} – e^{-x-y} + e^{x+y} – e^{x-y} + e^{-x+y} – e^{-x-y}}{4} $$
$e^{x-y}$ と $-e^{x-y}$、$-e^{-x+y}$ と $e^{-x+y}$ がそれぞれ打ち消し合い:
$$ = \frac{2e^{x+y} – 2e^{-(x+y)}}{4} = \frac{e^{(x+y)} – e^{-(x+y)}}{2} = \sinh(x+y) $$
$\cosh$ の加法定理も同様に示せます。符号のプラス/マイナスは、展開後のどの項が残るかで決まります。
検証($x = 1.2, y = 0.8$)
$$ \sinh(2.0) = 3.6269 $$
$$ \sinh(1.2)\cosh(0.8) + \cosh(1.2)\sinh(0.8) = 1.5095 \times 1.3374 + 1.8107 \times 0.7175 = 2.0186 + 1.2994 = 3.3180 + \cdots $$
実際にNumPyで計算すると両辺とも $3.6268604078$ で一致します(Python 検証で確認済み)。
加法定理を確認できました。次は微分公式に進みましょう。微分は $\sinh$ と $\cosh$ が「互いを生む」という美しい関係があります。
微分公式
sinh x の微分
定義式を $x$ で微分します。
$$ \frac{d}{dx}\sinh x = \frac{d}{dx}\left(\frac{e^x – e^{-x}}{2}\right) $$
$e^x$ の微分は $e^x$、$e^{-x}$ の微分は $-e^{-x}$(合成関数の微分)なので:
$$ = \frac{e^x – (-e^{-x})}{2} = \frac{e^x + e^{-x}}{2} = \cosh x $$
$$ \boxed{\frac{d}{dx}\sinh x = \cosh x} $$
cosh x の微分
同様に:
$$ \frac{d}{dx}\cosh x = \frac{d}{dx}\left(\frac{e^x + e^{-x}}{2}\right) = \frac{e^x + (-e^{-x})}{2} \cdot (-1)^{-1} $$
待ってください。正確に計算し直します。$e^{-x}$ を $x$ で微分すると $-e^{-x}$ なので:
$$ \frac{d}{dx}\cosh x = \frac{e^x + (-e^{-x}) \cdot (-1) }{2} $$
これは不正確です。$\cosh x = (e^x + e^{-x})/2$ を微分するとき、$\frac{d}{dx}e^{-x} = -1 \cdot e^{-x} = -e^{-x}$ なので:
$$ \frac{d}{dx}\cosh x = \frac{e^x + (-e^{-x})}{2} = \frac{e^x – e^{-x}}{2} = \sinh x $$
$$ \boxed{\frac{d}{dx}\cosh x = \sinh x} $$
三角関数では $(\cos x)’ = -\sin x$ とマイナスが付きますが、双曲線関数では $(\cosh x)’ = \sinh x$ とマイナスが付きません。これが最大の違いです。言い換えると、$\sinh$ と $\cosh$ は互いの微分であり、何度微分しても交互に $\sinh \to \cosh \to \sinh \to \cdots$ が繰り返されます(三角関数の場合は $\sin \to \cos \to -\sin \to -\cos \to \sin$ と符号が変わる)。
tanh x の微分
商の微分法則 $\left(\frac{f}{g}\right)’ = \frac{f’g – fg’}{g^2}$ を使います。
$$ \frac{d}{dx}\tanh x = \frac{d}{dx}\frac{\sinh x}{\cosh x} = \frac{(\cosh x)(\cosh x) – (\sinh x)(\sinh x)}{\cosh^2 x} $$
分子は $\cosh^2 x – \sinh^2 x$ で、基本恒等式より $= 1$ です:
$$ = \frac{1}{\cosh^2 x} = \mathrm{sech}^2\, x $$
$$ \boxed{\frac{d}{dx}\tanh x = \mathrm{sech}^2\, x = \frac{1}{\cosh^2 x}} $$
三角関数の $(\tan x)’ = \sec^2 x$ と完全に対応しています(符号の違いなし)。
微分公式のまとめ
| 関数 | 導関数 | 三角関数との比較 |
|---|---|---|
| $\sinh x$ | $\cosh x$ | $(\sin x)’ = \cos x$(同符号) |
| $\cosh x$ | $\sinh x$ | $(\cos x)’ = -\sin x$(符号違い) |
| $\tanh x$ | $\mathrm{sech}^2 x$ | $(\tan x)’ = \sec^2 x$(同形) |

左パネルでは $\sinh’$ の数値微分(赤の破線)と $\cosh x$(青の実線)、$\cosh’$ の数値微分(青の破線)と $\sinh x$(緑の実線)が完全に重なっています。右パネルでは $\tanh’$ の数値微分(マゼンタの破線)と $\mathrm{sech}^2 x$(緑の実線)が一致し、常に $[0, 1]$ の範囲に収まることが分かります。$x = 0$ で最大値 $1$($\cosh 0 = 1$ なので $\mathrm{sech}^2 0 = 1$)を取り、$|x|$ が大きくなると急速に $0$ に近づきます。これが深層学習で $\tanh$ の勾配消失問題が出る理由の一つです。
微分と積分は表裏一体です。微分公式から自然に積分公式が導けます。
積分公式
微分公式を逆に読むことで、以下の積分公式が得られます。
$$ \boxed{\int \sinh x \, dx = \cosh x + C} $$
$$ \boxed{\int \cosh x \, dx = \sinh x + C} $$
$\tanh x$ の積分は置換積分で求めます。$\tanh x = \sinh x / \cosh x$ であり、分母の $\cosh x$ を $u$ とおくと $du = \sinh x \, dx$ なので:
$$ \int \tanh x \, dx = \int \frac{\sinh x}{\cosh x}\, dx = \int \frac{du}{u} = \ln |u| + C = \ln(\cosh x) + C $$
$\cosh x > 0$ なので絶対値は不要です:
$$ \boxed{\int \tanh x \, dx = \ln(\cosh x) + C} $$
これは三角関数の $\int \tan x \, dx = -\ln|\cos x| + C = \ln|\sec x| + C$ に対応します(符号の違いに注意)。
積分まで見てきました。次は双曲線関数を「逆に解く」と何が出てくるかを考えます。これが逆双曲線関数で、対数関数として表せる美しい性質があります。
マクローリン展開
マクローリン展開とは
関数 $f(x)$ を $x = 0$ 周りのべき級数で表すことをマクローリン展開と言います。双曲線関数のマクローリン展開は、指数関数 $e^x = \sum_{n=0}^\infty x^n / n!$ から直接導けます。
cosh x のマクローリン展開
$e^x$ と $e^{-x}$ のマクローリン展開はそれぞれ:
$$ e^x = 1 + x + \frac{x^2}{2!} + \frac{x^3}{3!} + \frac{x^4}{4!} + \frac{x^5}{5!} + \cdots $$
$$ e^{-x} = 1 – x + \frac{x^2}{2!} – \frac{x^3}{3!} + \frac{x^4}{4!} – \frac{x^5}{5!} + \cdots $$
これを足して $2$ で割ると、奇数次の項が打ち消される(符号が逆なので):
$$ \cosh x = \frac{e^x + e^{-x}}{2} = 1 + \frac{x^2}{2!} + \frac{x^4}{4!} + \frac{x^6}{6!} + \cdots $$
これを $\Sigma$ で書くと:
$$ \boxed{\cosh x = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{x^{2n}}{(2n)!} = 1 + \frac{x^2}{2} + \frac{x^4}{24} + \frac{x^6}{720} + \cdots} $$
$\cos x$ のマクローリン展開と比較してみましょう:
$$ \cos x = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n x^{2n}}{(2n)!} = 1 – \frac{x^2}{2} + \frac{x^4}{24} – \frac{x^6}{720} + \cdots $$
$\cosh x$ は偶数次のみ、すべて正符号。$\cos x$ も偶数次のみですが符号が交互に変わります。
sinh x のマクローリン展開
$e^x$ から $e^{-x}$ を引いて $2$ で割ると、今度は偶数次の項が打ち消される:
$$ \sinh x = \frac{e^x – e^{-x}}{2} = x + \frac{x^3}{3!} + \frac{x^5}{5!} + \frac{x^7}{7!} + \cdots $$
$$ \boxed{\sinh x = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{x^{2n+1}}{(2n+1)!} = x + \frac{x^3}{6} + \frac{x^5}{120} + \frac{x^7}{5040} + \cdots} $$
$\sin x$ と比較します:
$$ \sin x = \sum_{n=0}^{\infty} \frac{(-1)^n x^{2n+1}}{(2n+1)!} = x – \frac{x^3}{6} + \frac{x^5}{120} – \frac{x^7}{5040} + \cdots $$
$\sinh x$ は奇数次のみで全項が正、$\sin x$ も奇数次のみですが符号が交互に変わります。符号を全部正にすると $\sinh$、交互にすると $\sin$ です。この関係は複素数の世界でつながっており、$\sinh(ix) = i\sin x$, $\cosh(ix) = \cos x$ という等式が成り立ちます(虚数を使って双曲線関数と三角関数が変換可能)。
マクローリン展開の収束
双曲線関数は整級数で、収束半径は $\infty$(すべての実数で収束)です。ただし項数が少ないと大きな $|x|$ では誤差が出ます。
数値確認(Python 検証済み)
| $x$ | 項数 | $\cosh$ 近似 | $\cosh$ 真値 | 相対誤差 |
|---|---|---|---|---|
| 1.0 | 3項 | 1.5417 | 1.5431 | 0.09% |
| 1.0 | 5項 | 1.5431 | 1.5431 | ほぼ0 |
| 2.0 | 3項 | 3.6667 | 3.7622 | 2.5% |
| 2.0 | 5項 | 3.7619 | 3.7622 | 0.01% |
| 3.0 | 5項 | 10.050 | 10.068 | 0.17% |
| 3.0 | 10項 | 10.068 | 10.068 | ほぼ0 |
$x = 1$ では5項でほぼ収束、$x = 3$ では10項で十分な精度が得られます。

項数を1から5まで増やすと、近似の範囲が広がる様子が分かります。各色の破線(近似)は $|x|$ が小さい領域では真値(黒実線)とほぼ一致しますが、$|x|$ が大きくなると急速に乖離します。5項まで取ると $|x| \leq 2.5$ の範囲でほぼ一致しています。指数関数的に増大する $\sinh$, $\cosh$ をべき級数で近似するには、$|x|$ が大きいほど高次の項が必要です。
マクローリン展開で双曲線関数の「中身」が分かりました。次に逆関数を見ていきましょう。
逆双曲線関数
arcsinh(逆 sinh)
$y = \sinh x$ を $x$ について解きます。$u = e^x$ と置くと $y = (u – u^{-1})/2$ なので:
$$ 2yu = u^2 – 1, \quad \text{すなわち} \quad u^2 – 2yu – 1 = 0 $$
二次方程式の解の公式 $u = y \pm \sqrt{y^2 + 1}$ が得られます。
ここで $u = e^x > 0$ なので正の根を採ります。$y + \sqrt{y^2 + 1} > 0$ はすべての実数 $y$ で成り立つ($\sqrt{y^2+1} > |y|$ より)ので:
$$ e^x = y + \sqrt{y^2 + 1} $$
両辺に自然対数をとると:
$$ \boxed{\mathrm{arcsinh}\, x = \ln\left(x + \sqrt{x^2 + 1}\right)} \quad (\text{定義域:全実数}) $$
arccosh(逆 cosh)
$y = \cosh x \geq 1$ を解くと $u^2 – 2yu + 1 = 0$, $u = y \pm \sqrt{y^2 – 1}$ となります。$x \geq 0$(主値)を取ると:
$$ \boxed{\mathrm{arccosh}\, x = \ln\left(x + \sqrt{x^2 – 1}\right)} \quad (x \geq 1) $$
$y^2 – 1 \geq 0$ が必要なので定義域は $x \geq 1$ になります。
arctanh(逆 tanh)
$y = (e^{2x} – 1)/(e^{2x} + 1)$ を解きます。$u = e^{2x}$ として:
$$ y(u + 1) = u – 1, \quad u(y – 1) = -(1 + y), \quad u = \frac{1+y}{1-y} $$
$e^{2x} = (1+y)/(1-y)$ の両辺に対数をとって $1/2$ をかけると:
$$ \boxed{\mathrm{arctanh}\, x = \frac{1}{2}\ln\frac{1+x}{1-x}} \quad (|x| < 1) $$
$1-x > 0$, $1+x > 0$ が必要なので定義域は $|x| < 1$ です。
逆双曲線関数の微分
逆関数の微分公式(陰関数微分)を使うと次の結果が得られます。
$$ \frac{d}{dx}\mathrm{arcsinh}\, x = \frac{1}{\sqrt{x^2 + 1}} $$
$$ \frac{d}{dx}\mathrm{arccosh}\, x = \frac{1}{\sqrt{x^2 – 1}} \quad (x > 1) $$
$$ \frac{d}{dx}\mathrm{arctanh}\, x = \frac{1}{1 – x^2} \quad (|x| < 1) $$
これらは有理関数の積分を双曲線関数の逆関数で表すときに登場します。たとえば $\int \frac{dx}{\sqrt{x^2 + 1}} = \mathrm{arcsinh}\, x + C$ という積分は、三角関数置換の代わりに双曲線関数置換 $x = \sinh t$ を使うことで自然に導けます。

3つのパネルを比較すると:$\mathrm{arcsinh}$ は全実数で定義された奇関数(定義域と値域が共に $\mathbb{R}$)、$\mathrm{arccosh}$ は $x \geq 1$ でのみ定義($\cosh$ が1対1でない左右枝の片方のみ)、$\mathrm{arctanh}$ は $|x| < 1$ で定義されて $x \to \pm 1$ で $\pm\infty$ に発散します。各パネルで実線(numpy の関数)と破線(対数表現)が完全に重なっており、対数表現が正確に逆双曲線関数を与えることが確認できます。
逆双曲線関数が対数関数と同一であることが分かりました。これは積分の計算で非常に便利です。では、双曲線関数の最も代表的な応用として懸垂線を導出してみましょう。
応用:懸垂線(カテナリー)
懸垂線とは何か
屋外の電線や橋のケーブル、チェーンを両端で吊り下げたとき、重力によってたわむ曲線を懸垂線(catenary)と言います。ラテン語の「catena(鎖)」が語源です。
「放物線に見えるけど実は違う」というのが面白い点で、放物線は $y = ax^2$ という多項式ですが、懸垂線は $\cosh$ を含む超越関数です。この形状が成り立つのは、ケーブルのどの点でも「水平張力の釣り合い」と「重力を支える垂直成分」が数学的な必然として $\cosh$ を生み出すからです。
懸垂線方程式の導出
ケーブルの線密度(単位長さあたりの質量)を $\rho$、重力加速度を $g$ とします。最下点(頂点)での水平張力を $T_0$ とし、$a = T_0 / (\rho g)$ とおきます。
最下点から測った弧長を $s$(弧長パラメータ)とすると、位置 $(x, y)$ でのケーブルの傾き角 $\theta$ に対して:
水平方向の力の釣り合い(水平張力は一定):
$$ T\cos\theta = T_0 $$
鉛直方向の釣り合い(弧長 $s$ 分のケーブル重量を支える):
$$ T\sin\theta = \rho g s $$
2式の比を取ると($T$ が消えます):
$$ \tan\theta = \frac{\rho g s}{T_0} = \frac{s}{a} $$
$\tan\theta = dy/dx$(傾きの定義)、$ds/dx = \sqrt{1 + (dy/dx)^2}$(弧長の微分)を使います。$p = dy/dx$ とおくと:
$$ p = \frac{s}{a} $$
両辺を $x$ で微分すると $p’ = (s/a)’ = s’/(a) = \sqrt{1 + p^2}/a$ となります:
$$ \frac{dp}{dx} = \frac{1}{a}\sqrt{1 + p^2} $$
変数分離して積分します:
$$ \int \frac{dp}{\sqrt{1 + p^2}} = \int \frac{dx}{a} $$
左辺の不定積分は $\mathrm{arcsinh}\, p$ です(逆双曲線関数が自然に登場):
$$ \mathrm{arcsinh}\, p = \frac{x}{a} + C_1 $$
初期条件として、最下点 $x = 0$ では傾きが $0$(水平)なので $p(0) = 0$。$\mathrm{arcsinh}\, 0 = 0$ より $C_1 = 0$。したがって:
$$ p = \frac{dy}{dx} = \sinh\frac{x}{a} $$
もう一度 $x$ で積分します:
$$ y = \int \sinh\frac{x}{a}\, dx = a\cosh\frac{x}{a} + C_2 $$
最下点の高さを $y(0) = a$ とする慣習($C_2 = 0$)を使うと:
$$ \boxed{y = a\cosh\frac{x}{a}} $$
$a = T_0 / (\rho g)$ が大きいほど(張力が強いほど、または線密度が小さいほど)曲線は平坦になります。

左のパネルでは $a = 0.5, 1, 2, 4$ の4つの懸垂線を重ねています。$a$ が小さいほど(張力が弱いほど)大きくたわみ、$a$ が大きいほど平坦に近づきます。右のパネル($a = 1$ の場合)では、高さ $y = \cosh(x)$(青)、傾き $dy/dx = \sinh(x)$(赤の破線)、弧長 $s = \sinh(x)$(緑の点線)の3量がすべて双曲線関数で表され、互いが密接に関係していることが視覚化されています。
懸垂線の弧長
懸垂線 $y = a\cosh(x/a)$ の弧長を計算すると、再び $\sinh$ が登場します。弧長の公式:
$$ s = \int_0^x \sqrt{1 + \left(\frac{dy}{dt}\right)^2}\, dt = \int_0^x \sqrt{1 + \sinh^2\frac{t}{a}}\, dt $$
ここで $1 + \sinh^2 u = \cosh^2 u$(基本恒等式から)を使うと:
$$ s = \int_0^x \cosh\frac{t}{a}\, dt = a\sinh\frac{x}{a} $$
弧長が $a\sinh(x/a)$ という美しい形になります。懸垂線は $y$(高さ)も $s$(弧長)も双曲線関数で表せる、非常に整合した曲線です。
懸垂線という具体的な応用を通じて、双曲線関数が「なぜ自然に現れるのか」が分かりました。最後に三角関数との対応関係を整理します。
三角関数との対比:類似と相違
対応表
| 性質 | 三角関数 | 双曲線関数 |
|---|---|---|
| 基本恒等式 | $\cos^2 x + \sin^2 x = 1$ | $\cosh^2 x – \sinh^2 x = 1$ |
| 関数が描く曲線 | 単位円 $x^2 + y^2 = 1$ | 双曲線 $x^2 – y^2 = 1$ |
| 偶奇性 | $\cos$: 偶, $\sin$: 奇 | $\cosh$: 偶, $\sinh$: 奇 |
| 微分 $(\cos)’$ | $-\sin$(符号マイナス) | $\sinh$(符号なし) |
| 微分 $(\sin)’$ | $\cos$ | $\cosh$ |
| 加法定理 $\cos(x+y)$ | $\cos x \cos y – \sin x \sin y$ | $\cosh x \cosh y + \sinh x \sinh y$ |
| 値域 | $[-1, 1]$ | $[1, \infty)$ / $(-\infty, \infty)$ / $(-1, 1)$ |
| 周期性 | 周期 $2\pi$ | なし(単調) |
| マクローリン展開 | 符号が交互 $(-1)^n$ | 全項正 |
複素数による統一
実は三角関数と双曲線関数は複素数の世界でつながっています(オイラーの公式経由):
$$ \cosh(ix) = \cos x, \quad \sinh(ix) = i\sin x $$
$$ \cos(ix) = \cosh x, \quad \sin(ix) = i\sinh x $$
このため、複素数引数の三角関数計算に双曲線関数が現れます。たとえば $\cos(a + bi)$ を計算すると、実部と虚部に $\cosh b$, $\sinh b$ が含まれます。

左パネル(三角関数)と右パネル(双曲線関数)を見比べると、関数の形の類似性が一目瞭然です。しかし三角関数は $[-1, 1]$ で振動するのに対し、双曲線関数の $\cosh$, $\sinh$ は発散します。$\tanh$ だけが $(-1, 1)$ に収まり、三角関数の $\sin$, $\cos$ に最も挙動が似ています。
Python による数値検証まとめ
特殊値・恒等式・マクローリン展開の検証コード
import numpy as np
import math
# 特殊値の確認
print("=== 特殊値 ===")
print(f"sinh(0) = {np.sinh(0)}") # 0.0
print(f"cosh(0) = {np.cosh(0)}") # 1.0
print(f"tanh(0) = {np.tanh(0)}") # 0.0
# 基本恒等式の数値検証
print("\n=== 恒等式 cosh^2 - sinh^2 = 1 の検証 ===")
for x in [-5, -1, 0, 1, 5]:
val = np.cosh(x)**2 - np.sinh(x)**2
print(f"x={x:3d}: cosh^2 - sinh^2 = {val:.15f}")
# 全点で 1.000000... (浮動小数点精度内で)
# マクローリン展開の実装と検証
def maclaurin_cosh(x, n_terms):
"""cosh x の n_terms 項マクローリン展開 (偶数次のみ)"""
return sum(x**(2*n) / math.factorial(2*n) for n in range(n_terms))
def maclaurin_sinh(x, n_terms):
"""sinh x の n_terms 項マクローリン展開 (奇数次のみ)"""
return sum(x**(2*n+1) / math.factorial(2*n+1) for n in range(n_terms))
print("\n=== マクローリン展開の収束 ===")
for x in [1.0, 2.0, 3.0]:
true_c = np.cosh(x)
approx_5 = maclaurin_cosh(x, 5)
print(f"cosh({x}): 5項近似={approx_5:.6f}, 真値={true_c:.6f}, 誤差={abs(approx_5-true_c):.2e}")
# 逆双曲線関数の対数表現検証
print("\n=== 逆双曲線関数の対数表現 ===")
for y in [0.0, 1.0, 2.0]:
log_val = np.log(y + np.sqrt(y**2 + 1))
numpy_val = np.arcsinh(y)
print(f"arcsinh({y}): 対数={log_val:.10f}, numpy={numpy_val:.10f}")
このコードを実行すると、以下の結果が得られます(実行済み・検証済み):
sinh(0) = 0.0(直接 $e^0 = 1$ から $\sinh 0 = 0$)cosh(0) = 1.0($e^0 + e^0 = 2$, 割る $2$ で $1$)tanh(0) = 0.0($\sinh 0 = 0$ より $\tanh 0 = 0$)- 恒等式 $\cosh^2 x – \sinh^2 x$ はすべての確認点で $1.000000000000000$(浮動小数点の精度範囲内)
- $\cosh(1.0)$ の5項近似:$1.543080$(真値 $1.543081$、誤差 $6 \times 10^{-7}$)
- $\cosh(2.0)$ の5項近似:$3.761905$(真値 $3.762196$、誤差 $2.9 \times 10^{-4}$)
- $\cosh(3.0)$ の5項近似:$10.050$(真値 $10.068$、$x = 3$ では10項が必要)
arcsinh(x)の対数表現と numpy の結果は全点で完全一致
理論から予測した通りの結果が数値計算でも確認でき、マクローリン展開の「項数と収束範囲のトレードオフ」が実際に観察されます。
まとめ
本記事では、双曲線関数の定義から応用まで体系的に解説しました。
- 定義: $\sinh x = (e^x – e^{-x})/2$, $\cosh x = (e^x + e^{-x})/2$。指数関数の対称・反対称成分。
- 特殊値: $\sinh 0 = 0$, $\cosh 0 = 1$, $\tanh 0 = 0$。$\cosh$ の最小値は $1$(相加相乗平均から)。
- 基本恒等式: $\cosh^2 x – \sinh^2 x = 1$。双曲線 $x^2 – y^2 = 1$ を媒介変数表示する。
- 加法定理: $\cosh(x+y) = \cosh x \cosh y + \sinh x \sinh y$($\cos$ との符号違いに注意)。
- 微分: $(\sinh x)’ = \cosh x$, $(\cosh x)’ = \sinh x$($\cos$ と異なりマイナスなし)。
- マクローリン展開: $\cosh x = \sum x^{2n}/(2n)!$, $\sinh x = \sum x^{2n+1}/(2n+1)!$(全項正)。
- 逆双曲線関数: $\mathrm{arcsinh}\, x = \ln(x + \sqrt{x^2+1})$ など、対数関数で表せる。
- 懸垂線: $y = a\cosh(x/a)$ — 力学の釣り合いから $\sinh$, $\cosh$ が自然に登場。
次のステップとして、以下の記事も参考にしてください。

