2022年11月 統計検定1級の統計数理の解答と解説

Posted: , Category: 統計学

2022年11月20日に統計検定 が実施されました。僕も本日受けてきたので、復習のため、解答を掲載します。僕もわからない箇所がたくさんあったので、わかる人は、コメントかTwitterにてぜひ教えてください

なお問題文は著作権の関係で、掲載することができないので、試験を受けた方は問題冊子を参照しながら読んでいただければと思います。

試験を受けていなひとも、後日、統計検定のホームページに問題文が掲載されるので、そちらを参照いただければと思います。

問1: 確率空間の事象の問題

(1) 問題文より、各事象A, B, Cの確率は

\begin{split}
p(A) = p(B) = p(C)  = \frac{3}{4}
\end{split}

であり、A, B, C が互いに独立とすると、$p(A \cap B)$および、$p(A \cap B \cap C)$はそれぞれ、

\begin{split}
p(A \cap B)  &= \frac{3}{4} \times \frac{3}{4} = \color{red}{\frac{9}{16}} \\
p(A \cap B \cap C)  &=\frac{3}{4} \times \frac{3}{4} \times \frac{3}{4} =  \color{red}{\frac{27}{64}} \\
\end{split}

(2)事象AとBが独立とは限らないとき、ベイズの定理より、

\begin{split}
p(A \cap B) = p(A | B) p(B)
\end{split}

であり、$p(B) = \frac{3}{4}$、$0 \leq p(A | B) \leq 1$であるから、

\begin{split}
0 \leq p(A \cap B)  \leq \frac{3}{4}
\end{split}

(3)事象A, B, Cが独立とは限らない時、ベイズの定理より、

\begin{split}
p(A \cap B \cap C)  = p(A)p(B | A)p(C| A, B)
\end{split}

が成り立つ。ここで、

\begin{split}
0 \leq p(B | A)  \leq 1 \\
0 \leq p(C | A, B)  \leq 1
\end{split}

であることから、

0 \leq p(A \cap B \cap C)  \leq \frac{3}{4}

(4) 条件

\begin{split}
p(A \cap B) = p(A)p(B) \\
p(A \cap C) = p(A)p(C) \\
p(B \cap C) = p(B)p(C) 
\end{split}

が成り立っている時、$p(A), p(B), p(C)$は互いに独立である。

….

(この先の解答方法がわからなかったので教えてください!)

問2: 2変数の連続確率変数

(1)問題文で与えられている同時累積分布関数を、それぞれ$v, u$で積分すると、$U$および、$V$の周辺累積分布関数を得ることができる。

….

問3: ポアソン分布とガンマ分布

確率変数$X$はパラメータ$\lambda$のポアソン分布に従う。この時の、確率質量関数は、問題文に与えられているように、

\begin{split}
f(k) = P(X = k) = \frac{\lambda^k}{k!} e^{-\lambda} ~~ (k= 0, 1, 2 ...)
 \end{split}

である。ここで、求めるべき期待値 $E[X]$は、離散確率分布の期待値の定義より、

\begin{split}
E[X] &= \sum_{k=0}^{\infin}  \frac{\lambda^k}{k!} e^{-\lambda} k \\
&= \lambda \sum_{k=0}^{\infin}  \frac{\lambda^{k-1}}{(k-1)!} e^{-\lambda} \\
&= \color{red}{\lambda}
 \end{split}

となります。最後の式変形は、ポアソン分布の確率質量関数の総和が1であるという結論を使いました。こちらの記事でも導出をしています。ポアソン分布の期待値が$\lambda$になるのは知っている人も多いと思いますが、あえて導出させる問題でしたね…。

また、分散ですが、同様にこちらの記事に導出を載せているのでここでは省略して結論だけ示します。

\begin{split}
V[X] = \lambda
 \end{split}

(2)ガンマ分布の期待値と分散を求める問題です。こちらも、ガンマ分布の解説記事で導出を記載してるので、結論だけ記載します。

\begin{split}
E[X] &= \color{red}{\frac{\alpha}{\beta}} \\
V[X] &= \color{red}{\frac{\alpha}{\beta^2} }
\end{split}

短い時間で、導出するのはなかなか厳しいですね。とはいえ、確実に取っておきたい問題でした。

(3)

\begin{split}
P(X = k) = 
\begin{pmatrix}
\alpha + k - 1 \\
k
\end{pmatrix}
\biggl (
\frac{\beta}{\beta + 1}
\biggl )^\alpha
\biggl (
\frac{1}{\beta + 1}
\biggl )^k
\end{split}

【広告】
統計学的にあなたの悩みを解決します。
仕事やプライベートでお悩みの方は、ベテラン占い師 蓮若菜にご相談ください。

関連タグ:
機械学習と情報技術